2003年頃からトラックやバスなど、事業用車両向けに普及したのが、ドライブレコーダーの始まりでした。そこから、自家用車や社用車へ装着され始めたのが2016年頃のことです。
2024年にソニー損害保険株式会社がおこなったインターネット調査によると、自家用車を所有し、月に1回以上車を運転する人の50%以上が、ドライブレコーダーを搭載しているようです。
運転中の映像を記録することで、交通事故の証拠や犯罪抑止効果としての役割があるドライブレコーダーですが、その機能の中で「駐車監視機能」が付いているタイプも増えてきており、注目されています。
この記事では、駐車監視機能の活用と使用上の注意点を解説します。
車両管理システム × 安全運転教育で効果最大化!
出典:ソニー損保「2024年 全国カーライフ実態調査」 | リサーチレポート | トピックス | 自動車保険ならソニー損保におまかせ!
目次
ドラレコの基礎知識|どこを録画する?前後?360°?

「ドライブレコーダーってよく聞くけど、実際どういうものかよくわかっていない」という人もいるかもしれません。
ドライブレコーダーとは、衝突や急停止などで車両に大きな衝撃が加わったときや、その前後数十秒間の映像などを、走行時に限らず、停車時にも映像・音声にて状況記録する車載装置のことです。
万が一、事故などが発生した際、保存されたデータを見直すことで、自分の操作や相手の動き、信号機の色や交通環境など、詳細な走行時の状況を客観的に確認することができます。
出典:ドライブレコーダーとは、どんな装置? | JAF クルマ何でも質問箱
ドライブレコーダーの種類と特徴
カメラタイプ | メリット | デメリット |
1カメラ | カメラとモニターが一体で前方のみ撮影できる | 側方・後方が撮影できない |
2カメラ | フロントカメラとリヤカメラで前後2方向を撮影できる | 側方の撮影ができない |
360°カメラ | 車内カメラ1つで車の全周囲と室内を撮影できる | 後方のナンバーや前方上部の信号機などが映りにくい可能性がある |
ドライブレコーダーのカメラタイプを大きく分けると、
・カメラとモニターが一体化し前方のみ撮影できる「1カメラタイプ」
・フロントカメラとリヤカメラで前後方向を撮影できる「2カメラタイプ」
・車内に設置する1カメラで車の全周囲と室内を撮影できる「360°カメラタイプ」
の3種類があります。
駐車監視機能で24時間録画するにはタイプ選択が重要

ドライブレコーダーには、「駐車監視」機能が搭載されている機種があります。
この機能は、車がエンジンを止めた後、駐車中に発生した衝撃や周囲の不審な動きを感知して、その状況を自動的に録画するものです。
当て逃げや車上荒らしの証拠を残したり、駐車監視であることを周囲にアピールすることで、イタズラ等の犯罪抑止の効果が期待できます。
この駐車監視機能にはいくつか種類があります。タイプ別に紹介していきましょう。
常時録画タイプ
車を止めた後も、24時間365日、常に撮影・録画をおこなってくれるのが「常時録画タイプ」です。
一般的な施設や住居などの防犯カメラとほぼ同じ役割を果たします。
常に録画がおこなわれているため、不審なシーンを一切撮り逃がさず記録しておけることが最大のメリットです。
動体検知録画タイプ(モーションセンサー)
人感センサーなどによって、人や物の動きを検視すると撮影を開始するのが「動体検知録画タイプ」です。
このタイプは、センサーの感度やカメラの性能が高い機種が多く、夜間でも鮮明な録画データを残すことができるのが特徴です。
衝撃検知録画タイプ(Gセンサー)
加速度を検知する「Gセンサー」が搭載され、車の受けた衝撃を検知して撮影を始めるのが「衝撃検知録画タイプ」です。
「駐車中に車をぶつけられた」「タイヤが盗まれた」「隣の車からドアパンチされた」など、車に振動や傾きが加わると検知し、映像の録画を開始してくれるタイプです。
駐車監視機能を使う際のデメリットと注意点

駐車監視機能はメリットばかりに見えますが、いくつかの注意点も存在します。
バッテリーへの負担
駐車監視機能は駐車中に作動するため、エンジンの駆動による充電は行われません。
そのため、車両のバッテリーの電力を消費し、最悪の場合には、バッテリー上がりを起こすリスクがあります。
そのため、駐車監視機能を不安なく使用するためには、バッテリー上がり対策が施された機種を選ぶことが重要です。
容量の圧迫
駐車監視中は長時間の録画になるため、SDカードの容量がすぐにいっぱいになる可能性があります。
基本的には古いデータから上書きされますが、必要な映像が消えている事態を避けるためには、容量に余裕のあるSDカードを用意するか、録画中の画質を落とすことも必要です。
また、記憶容量が小さいほど書き換えが頻繁に必要になり、SDカードの寿命が短くなる傾向にあります。画質を落として決定的な瞬間を逃しては元も子もないので、最低でも16GB、できれば64GB以上のSDカードを推奨します。
取り付け難易度とコスト
ドライブレコーダーの電源は、バッテリーにつなぐタイプと、シガーソケットにつなぐだけですぐに使えるタイプがあります。
どちらも、駐車監視機能を利用するには、車のナビゲーションやヒューズボックス等の電源から配線する必要があり、取り付け作業が複雑になります。
プロに依頼する場合は、工賃が高くなる傾向にあるので、取り付け時のコスト面も気にしながら機種を選びましょう。
駐車監視機能の心配はバッテリー上がり|電源はどこから?
駐車監視機能を常時稼働させたときに心配なのは、バッテリーの電力消費です。
駐車監視機能が付いている機種のほとんどはバッテリーから電気が供給されますが、バッテリー上がりを防止する工夫もされています。
主に3つのタイプがあるので、それぞれ紹介します。
内蔵バッテリータイプ
運転中にドライブレコーダーの内蔵バッテリーを充電し、エンジンが停止したらその電力を利用して駐車監視機能を作動させるタイプです。
追加の部品が不要で、車のバッテリーにも負荷をかけません。
しかし、内部バッテリーの電力が尽きれば駐車監視機能も止まるので、短時間の録画に向いています。
外部バッテリータイプ
専用バッテリーやモバイルバッテリーを接続させて電気の供給をおこなうタイプです。
内蔵バッテリータイプと同じように、車のバッテリーに影響を与えることなく、さらには長時間録画も可能です。
しかし、外部バッテリーは、電気が切れたら単独で充電するか、車から自動で充電されるように配線の引き回しが必要になるため、工賃や部品代といったコストがかかる傾向にあります。
車両バッテリータイプ
エンジンが停止している間は、車のバッテリーを利用して駐車監視をするタイプです。
前述した外部バッテリータイプのように、別途電源を用意する必要がなく手軽な一方で、駐車監視作動中は車のバッテリーに負荷をかけてしまいます。
機種によっては、バッテリー上がりを防ぐため「電源遮断機能」が搭載されていて、「エンジンOFFから6時間で停止」「バッテリー電圧11.9V以下で停止」といった設定ができるタイプもあります。
長時間の駐車監視をするために|録画時間と容量

駐車監視機能を利用する上で、録画可能時間と容量には注意が必要です。
これらを把握することで、必要な映像を確実に記録し、効率的に管理することができます。
SDカードの容量は何ギガ必要?
ドライブレコーダーの録画時間はSDカードの記憶容量に依存するため、容量の大きいSDカードを使用すれば、その分、駐車監視の録画時間も長くなります。
一般的には、32GB、64GB、128GB、256GB程度の記憶容量を持つSDカードが選ばれているようです。
画質の設定はHD?フルHD?
録画時間は画質の設定によっても大きく変わります。
例えば、720p(HD)画質で約4時間録画できるSDカードで、画質の設定をした場合、1080p(フルHD)画質に変更した場合、録画可能な時間は約2時間と半分まで落ちてしまいます。
画質が上がれば上がるほど、精彩な映像から得られる情報量は増えますが、反対に録画できる時間は短くなります。
24時間監視機能を使う場合などには、データ量が膨大になることを考えて画質を抑えておくなど、使い方やニーズに合わせて設定をするとよいでしょう。
駐車監視機能の活用例

駐車監視機能は、車が駐車されている間に周囲で発生した状況を監視・記録できます。
ここでは、社用車にこそ使いたい駐車監視機能の具体的な活用例を紹介していきます。
当て逃げの証拠記録として
駐車監視機能があれば、駐車中に他の車などにぶつけられた際にその状況を記録できます。
特に、駐車中のドライバー不在時に接触事故を起こされ、相手がそのまま去ってしまっても、ナンバープレートや車両の特徴を記録できるので、警察や保険会社とのやり取りがスムーズに進みます。
会社への事故報告の負担軽減
ドライバーが不在時の事故でも、社用車であれば会社への詳細な報告をおこなわなくてはなりません。
もし事故が起きたとして、それが繁忙期であったら…事故処理のタスクが増えれば社員に重い負担がのしかかります。
しかし、そんな時でも事故状況をドラレコがしっかりと収めてくれているので、報告書の作成を迅速におこなうことができます。
社用車使用時の負担軽減のためにも、駐車監視機能は有用であるといえますので、導入を検討するのも良いでしょう。
防犯カメラとしての役割として
駐車監視機能は防犯カメラとしての役割もあり、トラブルの抑止にも繋がります。
周辺で車上荒らしやイタズラが発生した場合、自分の車に駐車監視機能が付いていることをアピールすれば、犯罪を事前に防ぐ抑止力となります。
もし、トラブルが発生してしまっても、その記録がのちの提出証拠として役に立ちます。
まとめ:駐車監視機能を上手に使って、安全運転と防犯につなげよう
本記事では、ドライブレコーダーの駐車監視機能の活用方法と使用上の注意点について解説しました。
駐車監視機能は、車のセキュリティ向上に役立つ機能ですが、電源の取り方や設定方法が複雑な部分もあります。これらを理解して正しく利用することで、駐車中の安心感にも繋がります。
とはいえ、日々の安全運転や防犯意識を高めることが、まずは重要です。
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