2025年12月31日をもってガソリンの暫定税率が廃止されましたが、2026年には自動車税の見直しが予定されています。
この改正によって、自動車税が今後どう変わるのか気になる方も多いでしょう。
そこで本記事では、2026年に改正が予定されている自動車税やエコカー減税の期限延長について徹底解説していきます。
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目次
2026年1月時点で施行中の自動車にかかる税金一覧

2026年に改正が予定されている自動車税について解説する前に、記事執筆時点(2026年1月)で施行中の自動車に関係する税制をまとめてみたので、一覧でチェックしておきましょう。
| 課税時期 | 納付先 | 税額が決定される基準 | |
|---|---|---|---|
| 自動車税 (種別割) | 購入時または保有時(毎年4月1日) | 都道府県 | 排気量 |
| 軽自動車税 (種別割) | 購入時または保有時(毎年4月1日) | 市町村 | 排気量 |
| 自動車重量税 | 新規登録時または車検時 | 国 | 車の重さ等 |
| 消費税 (車体課税分) | 購入時 | 国・市町村 | 本体価格(付属品含む) |
| 環境性能割 (自動車税) | 購入時 | 市町村 | 環境性能 |
| 揮発油税 | 購入時 | 国 | 移出数量 引き取り数量 |
| 地方揮発油税 | 購入時 | 国 | 揮発油の量 |
| 軽油引取税 | 購入時 | 都道府県 | 軽油の数量 |
| 石油ガス税 | 購入時 | 国 | 石油ガスの重量 |
| 消費税 (燃料課税分) | 購入時 | 国・市町村 | ガソリンの量 |
ガソリンの暫定税率は2025年12月31日に廃止
ガソリンの暫定税率が2025年12月31日をもって廃止されたこともあり、現在、自動車関係の税金について注目が集まっています。
この暫定税率は、前表の「揮発油税」「地方揮発油税」を合わせた、通称「ガソリン税」に掛かっていたものです。
そもそもガソリンの暫定税率とは、1974年に政府が「道路を整備するために必要な財源」を道路使用者に負担させるものとして、ガソリン税に25.1円を上乗せしたことが始まりでした。
当時は一時的な暫定措置として2年間を目処に税の上乗せが可決されましたが、その後50年以上に渡り延長され続け、2009年に一般財源化となって以降は道路使用者のための財源といった原則から乖離した実状もあり、廃止するべきではないかという不満の声が高まっていました。
なお、軽油の暫定税率は2026年4月1日に廃止される方向で調整が進められています。
現在の自動車税制に対する自動車ユーザーの声
JAFは毎年「自動車税制に関するアンケート」を実施・公開しています。
2025年におこなわれた全国18歳以上の自家用乗用車保有者154,341人の回答によると、
- 自動車を購入したあとにかかる税金が負担に感じている – 98.8%
- 「暫定税率」や「当分の間税率」が約50年間上乗せされていることに反対している – 84.6%
だったことが明らかになりました。
このアンケート結果から分かるように、自動車ユーザーの多くが自動車税を負担に感じており、これ以上の増税には強く反対する声が出ています。
また、複雑で不合理な自動車税をシンプルにし、負担を軽減してほしいという要望が多く出されているということも、現行の自動車税に対して不満が高まっていることの顕れだと考えて良いでしょう。
参考:2025年JAF『自動車税制に関するアンケート調査』結果|JAF
2026年の自動車税改正で何が変わる?

ここからは、2026年に改正が予定されている自動車税について解説していきます。
環境性能割が廃止されて消費税に統合される
これまで、自動車の購入時には「環境性能割」「自動車重量税」「自動車税(種別割)または軽自動車税(種別割)」「消費税」の4つの税を支払わなくてはなりませんでしたが、2026年3月31日に環境性能割は廃止される方針となっています。
環境性能割が廃止されれば、車両購入時の税負担が軽減される可能性があります。
参考:与党税制改正大綱、環境性能割は「廃止」「凍結」方針から一転|日本自動車会議所
そもそも環境性能割とは
環境性能割は自動車取得時に課税される地方税の一つで、2019年10月の消費税増税に伴い自動車取得税に代わって導入されました。
車の燃費性能等に応じて税率が0〜3%の範囲で決まるため、環境負荷の小さい車ほど税率が低くなり、環境に配慮した車の普及を促進する目的があります。
グリーン化特例が2年間延長される
グリーン化特例とは環境に優しい車に適用される税金の軽減措置のことで、電気自動車やプラグインハイブリッド車などの燃費が良くて環境負荷が低い車などが対象となっています。
このグリーン化特例が現行のまま新たに2年間延長されます。
① 自動車税のグリーン化特例(軽課)電気自動車、天然ガス自動車及びプラグインハイブリッド自動車について、現行のグリーン化特例(軽課)の適用期限を2年延長する。
② 自動車税のグリーン化特例(重課)現行のグリーン化特例(重課)の適用期限を2年延長する。
③ 軽自動車税のグリーン化特例(軽課)電気軽自動車及び天然ガス軽自動車について、現行のグリーン化特例(軽課)の適用期限を2年延長する。
駐車場代が非課税化される
これまでマイカー通勤者は企業から受け取る通勤手当のうち、駐車場代については課税対象とされてきましたが、2026年からは駐車場代も非課税対象となることが決定しています。
なお、 駐車場代の非課税限度額は1ヵ月あたり5,000円が上限とされ、これによりマイカー通勤者にとっては所得税が減り、さらに手取りが増えることになります。
参考:車通勤、駐車場も所得税の非課税対象に 上限月5千円 政府、与党が価高対策で検討|産経新聞
2026年の自動車税改正の理由とその背景

ここからは、2026年に自動車税の改正が予定されている理由とその背景について詳しく解説します。
二重課税の解消と物価高による国民の負担軽減
長年、環境性能割は消費税との二重課税が指摘されており、2025年末、従来の二重課税の見直しと自動車購入時の負担軽減の議論が大きく加速しました。
これまで採用されてきた「排気量」や「年式」によって税額が決まるという仕組みに対して、環境負荷や燃費性能を考慮しておらず、時代に合っていないという声が上がっていたことも、改正の大きな要因と考えて良いでしょう。
現在の税制は複雑かつ世界的に見て高すぎるため
日本の自動車税が世界的に見て高すぎるという点も、今回、自動車税改正を議論する上で懸念材料となったひとつです。
日本の自動車税はアメリカの23倍、ドイツの3.4倍程度となっており、このままでは車の売れ行きが悪くなる一方だと不安視されていました。
現在複雑になっている税をシンプルにし、消費者の税負担を減らすことで国の基幹産業でもある自動車の販売率を伸ばしたい意図があると考えられます。
エコカー減税は2028年4月末まで延長

環境に配慮した車が対象となっているエコカー減税は、当初2026年4月30日までを期限とされていましたが、さらに2028年4月末まで延長されることが決まりました。
- 電気自動車
- 燃料電池車
- プラグインハイブリッド車
- クリーンディーゼル車
- 燃費性能が高いハイブリッド車
現在、エコカー減税の対象として、上記の車が重量税の減税または免除、環境性能割0〜3%軽減といった恩恵があるものの、2026年4月30日〜2028年4月30日までの延長期間の中で、対象となる燃費基準がこれまでより厳しく引き上げられます。
これにより減税される車の割合は少なくなるとされています。
EVや燃料電池車、PHV、圧縮天然ガス車は引き続き、2回目の車検まで免税となりますが、ハイブリッド車を含むガソリン車は一部で減税基準が5%切り上げられる見込みです。
参考:与党税制改正大綱、環境性能割は「廃止」 「凍結」方針から一転|日本自動車会議所
まとめ|2026年の自動車税改正によって環境性能がさらに重視されるように
本記事では、2026年の自動車税改正によって何が変わるのか、エコカー減税の期限延長について主に解説しました。
これまでの自動車税は排気量や年式によって税額が決まっていましたが、2026年に施行される自動車税改正では、環境性能の良い車ほど税負担が軽くなる方針となっています。
EVやハイブリッド車など環境性能に優れた車の普及が今後も進んでいくとみられ、税制最適化の議論は毎年おこなわれていくことが予想されます。
車の乗り換えや新車の購入を検討する際は、今後予定される税改正の内容やタイミングなども考慮するとよいでしょう。
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