日々、運転業務に従事している中で、集中力の低下や疲労感を感じることはありませんか?
こうした疲労は、ブレーキとアクセルの踏み間違いや居眠り運転の誘発にもつながるため、自身の運転方法を振り返り発生防止に努めることが大切です。
運転中の疲労は実は、「運転姿勢(ドライビングポジション)」の見直しで大きく改善できる可能性があります。
この記事では、運転中の疲労を減らし、事故のリスクを下げるための正しい運転姿勢の作り方を解説していきます。
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目次
運転姿勢の乱れが疲労や危険につながる理由

皆さんは、免許取得時に教わった正しい運転姿勢を今でも覚えていますか?
運転経験が積み重ねられていくごとに、自分にとって楽な方へと崩れていくことが多く、免許取得後は人から注意される機会もほとんどありません。
運転姿勢が適切ではないと、疲労感が増したり緊急時に誤操作を招くことがあり危険です。
正しい運転姿勢をとることは、疲労軽減に効果があるだけではなく、必要な操作を最短で正確におこなうことにも繋がるため、今一度自身の姿勢を見直してみましょう。
「シートを大きく倒している」「ペダルを踏み切れない」など、普段の運転で心当たりがある方はぜひ最後まで読んでみてください。
運転姿勢が悪いと運転中に何が起きる?視界・視線の乱れと事故の関係
姿勢が悪いまま運転し続けることで「筋肉への負荷が偏る」「血流の悪化」「呼吸が浅くなる」などの影響が身体に表れます。
その影響がさらに疲労の増加に繋がり、蓄積されていくと視線が乱れやすくなります。
すると、遠くを見る余裕が失われ、目先の車やメーターばかりに視線がいくことで危険の発見が遅れてしまうのです。
ミラー確認や目視確認の回数が減るなど、安全確認時の見落としが増えることも考えられます。
悪い運転姿勢の典型例|主なNGパターン
悪い運転姿勢とは、どれも「体が適切にシートに支えられていない」状態が共通項であるといえます。
シート位置がハンドルから遠く、背中に空間ができてしまう姿勢では、ブレーキを踏む際の力が逃げてしまいます。
また、肘が伸び切っている状態では、急な回避操作で力が入りにくく、余計なハンドル操作をしてしまい車がふらつきます。
そのほか、ハンドルに近すぎる姿勢も操作が窮屈になり、とっさの回避行動に支障が出るおそれがあるので注意が必要です。
正しい運転姿勢とは?|シートポジションの作り方
シート調整は正しい運転姿勢を取るための基礎です。
疲労を軽減し、事故を防ぐ運転姿勢の大事なポイントは、確実な運転操作ができること、つまりシート位置(シートポジション)を適切な位置に調節することです。
そもそも、車のシートは正しい運転姿勢をとった時にもっとも疲れにくくなるよう設計されているからです。
ここからは具体的に、正しいシートポジションの作り方について解説していきます。
最初の座り方ですべてが決まる

先述した通り、シート全体で体を支えられないと正しい運転姿勢は作れません。
運転席に乗り込む際は、まずシートに深く腰掛けることを心がけましょう。
具体的には、握りこぶしを作ってシートと腰の間に“入らない”程度の着座位置が目安となります。
シートの前後位置を調整する
シートの前後位置は、安全性を優先して調整しましょう。
背もたれが寝た状態だとシート位置が遠くなることが多く、その場合、急ブレーキが必要な時にブレーキペダルが踏み切れなくなります。
そのため、ブレーキペダルを強く踏んでも膝が伸び切らない位置まで前に出しましょう。
一方で、シート位置が近すぎてもハンドル操作が窮屈になり、万が一の危険回避行動に影響が出る危険性があります。
重要なのは、自身の体格に沿ったペダル操作・ハンドル操作・視界確保すべてに無理がない姿勢に調整することです。
背もたれの角度|可能であればハンドル位置も
次に、シートのリクライニング機能を使用して背もたれの角度を調整します。
シートに背中をつけ、ハンドルの9時15分あたりを握ったときに肘が軽く曲がるくらいが目安です。
多少窮屈に感じるかもしれませんが、背もたれを倒しすぎるとハンドル操作時に肘が伸びてしまい、切り返しや緊急回避で操作が遅れる恐れがあります。
さらにハンドル位置の上下(チルト)と前後(テレスコピック)が変更できるなら、より自分の体形に合ったシートポジションに調節可能となります。
車種やグレードによっては調整機能が備わっていない場合もあるので、取扱説明書で有無や位置を確認してみましょう。
シート以外のチェックポイント

ここからは、シート以外に着目してみましょう。
より安全かつ快適な運転姿勢を作るためのポイントを紹介していきます。
ヘッドレストの高さ|後頭部を支える重要な部品

ヘッドレストは、運転時に頭を支える用途のみならず、万が一追突されたときに頭が後ろへ大きく振られるのを抑え、むち打ちなどによる怪我のリスクを軽減する重要な役割も持ち合わせています。
高さの調整をおこなって、万が一に備えることが大切です。
ヘッドレスト上部とドライバーの頭頂部が同じ高さになるか、ヘッドレストの中心が耳の延長線上にあることが目安です。
シートベルトの位置|正しく装着して安全性を上げる

普段、着脱だけに気を取られがちなシートベルトにも気を配ってみましょう。
シートベルトは、腰ベルトが骨盤を押さえ、肩ベルトが上半身を支えることで万が一の際に効果を発揮します。
装着の際は、ベルトがねじれ・たるみがないか確認しましょう。
シートベルトアンカーが装備されている車両なら、シートベルトが首にあたったり、肩からはずれない位置に高さを調節しましょう。
【シートベルトアンカー】
一般的には車体のBピラー付近に設けられている。シートベルトアンカーを上下に動かし、体格に合ったシートベルト位置に調整することができる。
視界とミラー|姿勢を崩さず後方確認

視線を前方の視界→ルームミラー→左右サイドミラーと順番に動かし、上体が動かないことを確認しましょう。
姿勢を崩さず確認できる状態が、運転中の余裕を作ってくれます。
ルームミラーはリアガラスの全体が映り込むように、サイドミラーは内側の1/4に車体が入り、地平線が鏡面の中心に映るように調節しましょう。
左足の置き場|フットレストの活用

AT車の運転では、基本左足を使うことがありません。
だからといって左足は適当に置いてよいというものでもなく、運転中はペダル左側に設置されているフットレストに乗せておくことが好ましいです。
左足をフットレストに載せることで下半身が安定するため、確実なペダル・ハンドル操作が可能となり、疲労軽減につながります。
MT車の場合は、クラッチ操作後に左足をフットレストに戻す習慣をつけるとよいでしょう。
まとめ: 継続的な運転姿勢の見直しを
この記事では、疲労軽減や事故リスクを下げるための運転姿勢の作り方を解説しました。
正しい運転姿勢を覚えることは安全運転実現への近道となります。
できているつもりでも、自己流の癖がついてしまって気が付いていないことが多いので、気をつけましょう。
また時間が経つといつのまにか元の運転姿勢に戻ってしまうこともあるため、自身の運転姿勢を定期的に振り返ることをおすすめします。
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