交通標識の種類・意味・役割を全部覚えていますか?リスト一覧で道路標識を一挙解説

街を見渡すとあちらこちらに色形さまざまな交通標識が設置されていますが、道路を利用するドライバーや歩行者にとって、必要な情報を伝達する重要な役割を担っています。

標識の種類や意味を把握しておくことはドライバーにとっての責務ですが、人間は忘れる生き物と言われるように、その全てを随時思い出せるとは限りません。

また新モビリティの登場や時代の移り変わりによる社会問題が起きれば、それらに対応する新たな標識が出現することも。安全運転をおこなうためには常に標識の知識をアップデートし続けることが必要不可欠といえるでしょう。

この記事では、交通標識の種類を一覧にし、その意味や役割などについて徹底解説します。

運転中、標識がわからなくなってしまった場合の対処法や、これから標識を学び直すための方法についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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交通標識とは

道路利用者に道路の状況や通行方法などを知らせるために設置されているツールです。

交通標識は道路交通法に基づいて設置されており、それぞれの種類と意味を瞬時に判断できるよう、形状や色で区別されています。

ここでは、標識の意味を直感的に理解するため、交通標識の形状と色について解説します。

参考:道路法第四十五条第二項及び道路交通法第九条第三項|e-GOV 法令検索

交通標識の全形状

交通標識には、次のような7つの形状があります。

種類概要
正方形指示標識優先道路
安全地帯
中央線
通行するうえで守るべき行動を指示する
円形規制標識駐車禁止
徐行
進入禁止
遠くからでも目立ちやすく、禁止・制限・指定といった強い規制を意味する
逆三角形規制標識一時停止
徐行
具体的な運転行動を促す
ひし形警戒標識交差点
踏切
合流
この先の危険を予告し、警戒・注意を促す役割を持つ
長方形(大)案内標識地名
方面
ドライバーへの情報提供が役割で、迷いによる急な操作を減らす
長方形(小)補助標識距離
区域
日時
車種
注意喚起
規制・指示標識に付随し、限定・補足をして誤解や見落としを防ぐ
逆五角形指示標識横断歩道
自転車横断帯
横断歩道または自転車横断帯の有無を知らせる

交通標識の色

交通標識は、主に次のような5つの色で構成されています。

主な役割内容例特徴
禁止
停止
進入禁止
一時停止
徐行
強い警戒色としてドライバーに注意を促す
指示
案内
直進
右左折
速度制限
視認性が高く、情報を明確に伝えやすい
警戒カーブ
交差点
横断歩道
遠くからでも目立ちやすく、ドライバーに注意を促す
案内高速道路
目的地の方向
安全性や安心感を連想させ、ドライバーに情報を伝える
補助矢印・文字など
ほかの色と組み合わせて使用
視認性が高く、情報を補足する役割を持つ

形状と色の組み合わせ

形状と色を組み合わせることで、より複雑な情報を詳しく伝えられます。

例えば、青字に白の組み合わせは指示標識、赤字に白の組み合わせは規制標識、黄地に黒は警戒標識の特徴です。

交通標識の形状と色を理解すると、その標識の意味もよりわかりやすくなるので、事故防止や円滑な交通の流れにも貢献できます。

交通標識の種類

交通標識は、大きく「本標識」と「補助標識」の2つに分類されており、本標識はさらに「案内標識」「警戒標識」「指示標識」「規制標識」の4つに分けられます。

ここまで色や形状の違いで分類を見てきましたが、ここではそれぞれの役割と意味を細かく確認していきましょう。

案内標識

案内標識は目的地や通過地の方向や距離、道路上の位置などを示す標識で、道路利用者が目的地にスムーズに到着できるように情報を提供する役割があります。

  • 一般道路案内標識:青色を基調にしたデザイン
  • 地点案内標識:白色を基調にしたデザイン
  • 高速道路案内標識:緑色を基調にしたデザイン
  • 駐車案内標識:青色または白色を基調にしたデザイン

利用者が迷わないようにわかりやすい場所に設置されており、案内内容によって形状・色・図案はさまざまです。

標識例意味

方面及び方向
方面および距離

国道番号

都道府県道番号
目的地の方向や距離、路線名や路線番号を案内

都道府県

著名地点

主要地点
都道府県または市町村の境界や地点を案内

入口案内

方面及び出口案内

分岐案内
高速道路の入口・出口、分岐やSA・PAなどへの距離や方面を案内

駐車場
道路の施設を案内

案内標識は、目的地や通過地の方向や距離、現在位置を知るために重要な役割を担っています。

警戒標識

警戒標識は、道路利用者に前方にある危険な箇所や注意すべき事項を知らせ、安全運転を促すための標識です。

主な設置場所は、危険箇所の手前50〜100m前で、形状は三角形やひし形の形状をしたものが多く設置されています。

色は、黄色またはオレンジの地色に黒色で描かれているのが特徴です。

標識例意味
十形道路交差点あり
前方に十字の形状をした交差点
信号機あり

前方に信号機
二方向交通

その道路において、対向車あり
学校、幼稚園、保育所などあり
前方に学校や幼稚園
すべりやすい
前方の道路が滑りやすい状態である
横風注意
横風に注意して走行
道路工事中
前方の道路が工事中
上り(下り)急勾配あり
急な上り坂または下り坂を警告
動物が飛び出す恐れあり
道路に動物が飛び出す恐れがある

指示標識

指示標識は、通行方法や決められた場所などを指示する標識で、ドライバーに具体的な行動を指示する役割があります。

道路状況に応じて指示内容が明確に伝わるように設置されており、正方形や五角形などの形状があります。

  • 正方形:特定の交通方法を指示
  • 五角形:横断歩道に関する交通方法を指示

標識の色は青と白の2色で区別され、青色の地色は一般車両への指示、白色の地色は歩行者や自転車専用道路などの限定的な指示を表しています。

標識の代表例意味
軌道敷内通行可

自動車は、軌道敷内を通行できる
(補助標識で指定されている場合のみ)
駐車可
自動車駐車可能
停車可
自動車は停車可能
中央線
道路の中央、または中央線
停止線
車が停止する位置
横断歩道
歩行者が横断する道路を表示

規制標識

規制標識は、車両や歩行者に対して通行方法や駐車・停車の可否など、道路利用に関するルールを規制する標識です。

道路状況に応じて規制内容が明確に伝わるように設置されており、円形と四方形のほか、逆三角形をした形状があります。

  • 円形:禁止
  • 逆三角形:徐行、一時停止
  • 四方形:制限

標識の色は赤と白の2色で区別され、赤色は禁止や停止などの重要な制限、白色は補助的な制限を表しています。

標識例意味
通行止め
歩行者、自動車、路面電車など、すべて通行禁止
車両通行止め
自動車・原動機付自転車などの通行禁止
車両進入禁止
車両の進入禁止
駐停車禁止
自動車は駐車・停車ともに禁止
赤い円の上部に記載された指定時間の駐停車禁止
時間の指定がない標識は終日駐停車禁止
駐車禁止
自動車の駐車禁止
赤い円の上部に記載された指定時間の駐車禁止
時間の指定がない標識は終日駐車禁止

補助標識

補助標識は、ほかの標識の意味を補足したり、詳細情報を提供したりする標識です。

形状や色はさまざまで、本標識の内容をより詳細に説明したり補足情報を提供したりして、ドライバーの理解を促進する役割を担っています。

標識例意味
距離・区域
標識が示す場所までの距離や区間、区域
日・時間
標識が示す交通規制が実施される日時
車両の種類


標識が示す交通規制の対象車両
規制理由
標識が示す交通規制の理由

出典:国土交通省 道路標識

出典:道路標識の基礎知識

間違いやすい交通標識

100種類以上ある標識の中には、見た目や意味が似通っていて間違いやすいものも多くあります。

一つひとつの意味を把握して安全運転に役立てましょう。

間違いやすい標識の比較意味

指定方向外進入禁止(左)
進行方向別通行区分(右)
自動車は矢印の方向にのみ走行可能(左)
自動車は進行方向の矢印の方向にのみ走行可能(右)

車両通行止め(左)
駐車禁止(右)
自動車・原動機付自転車などの通行禁止(左)
自動車の駐車禁止(右)
数字が書かれている場合は、その時間帯の駐車禁止
数字が書かれていない場合は終日駐車禁止

右(又は左)方背向屈曲あり(左)
右(又は左)方背向屈折あり(右)
前方に背向屈曲のカーブあり(左)
前方に急な曲がり道(屈折)あり(右)

交通標識の重要性

交通標識は、道路利用者にとって安全運転の指針となるだけでなく、交通の円滑化や情報提供など、さまざまな役割を担っています。

ここでは、交通標識を安全確保、制限・規制の遵守、情報提供に分類し、それぞれの重要性について確認していきましょう。

安全確保と事故防止

警戒標識、指示標識、案内標識は、交通の安全確保と事故防止をより強く認識してもらうことを目的に設置されています。

<警戒標識>

警戒標識は急カーブや横断歩道、工事区域などの前方にある危険を知らせる標識です。

ドライバーはいつでも落ち着いた対応ができるよう、ゆとりを持った運転で安全を確保しましょう。

<規制標識>

規制標識は車線変更や一時停止、右左折などの正しい通行方法を指示する標識です。

道路利用者同士が互いの動きを予測しやすくなり、衝突事故のリスクを抑えられます。

<案内標識>

安全標識は高速道路の入り口や目的までの距離、駐車場など、情報を提供する標識です。

ドライバーは、スムーズなルート選択が可能になるので、渋滞緩和や交通事故の減少につながります。

制限や規制の遵守

規制標識や補助標識は速度制限や駐車禁止、歩行者専用道路などの制限や規制を明確にし、道路の秩序を維持しながら、円滑な交通の流れを実現するために設けられています。

<規制標識>

規制標識は、速度制限や駐車禁止、侵入禁止などの規制を伝える標識です。

交通事故の防止をはじめ、騒音や排気ガスの抑制、歩行者や自転車利用者の安全確保など、さまざまな効果をもたらします。

<補助標識>

規制標識の内容を補足して説明したり、規制の対象となる車両や時間帯を明示したりする標識です。

補助標識の設置により、規制内容が明確になるので、意味の誤解や違反を防止できます。

情報提供

交通標識は、道路利用者に必要な情報を提供して安全運転や快適な道路利用のために設置されています。

渋滞情報や迂回路情報、駐車場の場所などの情報を提供する情報標識は、渋滞を回避したり、適切な駐車場を見つけやすくするのが目的です。

その他にも、観光案内や休憩施設の案内、緊急電話案内などの標識も快適なドライブには欠かすことのできない標識の一つです。

交通標識と事故防止

道路を安全に走行するには、交通ルールを守るのはもちろん、道路標識の意味を正しく理解して適切に対応しなければなりません。

特に、警戒標識や注意喚起標識は、ドライバーに危険を知らせ、事故リスクを軽減する重要な役割を担っています。

警戒標識や注意喚起

警戒標識と注意喚起標識は、ドライバーに潜在的な危険を知らせ、注意を促すために設置されています。

警戒危険箇所を事前に知らせ、原則や徐行を促します。
 ・交差点
 ・カーブ
 ・トンネル
 ・踏切 など
注意喚起道路の状況を知らせ、注意を促します。
 ・路面凍結
 ・わだち
 ・側風
 ・動物飛び出し など

警戒や注意喚起の標識を見かけたときは、状況に応じて減速し、前の車との車間距離を十分に確保しましょう。

また、周囲にも注意を払い、歩行者やほかの車の動向を常に把握するのが重要です。

交通事故リスクの軽減

警戒標識や注意喚起の標識を正しく理解し、適切な対応をとるのは、交通事故リスクの軽減に大きく貢献します。

標識が役立つ具体的な場面には、主に次のようなものが挙げられます。

標識適切な対応軽減できるリスク
交差点停止線、一時停止などの標識を守り、安全確認を徹底出会い頭や追突事故の防止
カーブカーブミラーや制限速度標識にしたがって十分に減速し、車線をはみ出さないよう注意単独事故の防止
横断歩道歩行者に道を譲る歩行者事故の防止
道路状況スリップや視界不良に注意を払い、速度を控えて車間距離を十分に取る単独事故、追突事故、歩行者事故の防止

正しい標識の理解と運用

交通標識は、安全運転のための大切なメッセージが込められている事故防止の道しるべです。

設置された交通標識の種類と意味を正しく理解して、標識の指示を正確に把握しましょう。

また、設置場所と状況を把握し、見落としがないよう周りに注意を払いながら安全に走行することが大切です。

交通標識の意味がわからないとき

道路上には従来の標識や最新型の標識など、さまざまな交通標識が設置されていますが、場合によっては見慣れない標識や複雑な内容の標識もあり、その意味を理解できない場面に出くわすこともあります。

そのような状況になった場合は、焦らず冷静な判断を下すことが重要です。

交通標識の意味がわからないときには、次の4つの対処法を実践してみましょう。

無理に走行を続けない

走行中に標識の意味がわからなかったり忘れてしまい困った時は、無理に走行を続けず、周囲の状況を確認した上で安全を確保できる場所に車を停止させましょう。

一般道路なら、コンビニの駐車場や停車可能な路肩、高速道路ならSA/PAに入ってから調べるようにしましょう。

停止し調べることが難しい場面では、一旦その標識を厳しめに解釈(例:進入していいか迷ったら→進入してはいけないと仮定し別のルートへ)して行動することが、事故や違反を回避するためにベターな選択です。

標識をよく確認する

車を安全な場所に停車したら、改めて標識をよく確認しましょう。

標識の種類、形状や色、イラストなどをじっくりと観察し、どのような情報を伝えているのかを理解しようと努めます。

わからない部分があれば、補助標識も合わせて確認してみましょう

補助標識には時間帯や対象車両など、標識を捕捉する情報が記載されているので、ヒントを得られる可能性があります。

専門施設に問い合わせる

どうしても標識の意味がわからない場合は、その場所を管轄する警察署(交通課)に問い合わせてみましょう。

標識の意味がわからない状態のまま運転はおこなわず、安全のためにも標識の意味を理解することがドライバーの責務です。

困ったときには、まず問い合わせをしてみましょう。

参考:マーク・標識|警視庁

安全運転を継続するためのポイント

標識の意味がわからなくなってしまったとき、安全運転を継続していくために意識しておきたいポイントがあります。

  • 標識の意味がわからない場面に遭遇しても、自己中心的な解釈によって無謀な運転とならないよう、周囲の車の動きなどにも注意しながら進行する
  • 無理に走行を続けず、近くのコンビニなどに駐車後、インターネットなどを活用して標識の意味を理解してから発進する
  • 運転中にわからないことや不安なことがあれば、運転後に必ず調べるなど、安全運転のための知識をアップデートする習慣を身につける

いずれの場合も、自分や周りの安全を確保した上で行動するのが重要です。

冷静な判断で、正しい対処ができるよう、積極的な情報収集をおこないましょう。

まとめ:交通標識を正しく理解して安全な道路利用を

交通標識は、道路を利用するすべての人たちの安全確保のために設置されています。

免許を取得して間もなければ標識の意味を覚えているものですが、運転歴が長くなるほどその知識の記憶は運転経歴によって薄れていくもの。また、道路法規が年々改正されることで、新しく覚えなければならない標識も増えていきます。

そのため、標識の意味を継続的に学習し理解し続けることは、円滑な交通の流れを生み出し事故防止につながっていきます。

交通標識は、安全運転のための大切なツールです。

長年、多くの方にロードサービスを提供してきたJAFが監修を務める交通安全教材『JAF交通安全トレーニング』には、意外と知らない方も多い優先道路の標識についての教材を配信するなど、幅広く安全運転について学ぶことができます。

中でも毎月更新される「○×テスト」では、交通法規や標識の問題も多数あり、ドライバーとしての必要知識が今どの程度備わっているのか再確認するにはもってこいです。

交通標識を正しく守って、安全で快適な道路利用を心がけましょう。

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